日本人のためのより良い英語教育を考えるブログ

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語彙力評価中心の試験問題は中高生の健全な英語力向上にマイナスになっている!

こんにちは。

 

今回は中高生の英語学習の障害になっている大学入試問題のお話です。

 

試験を行うのは良いとして、出題内容と評価方法を考え直してほしいのです。

これは他の教科も同じですが、単語の記憶量を中心に出題したり、一点刻みの点数で評価するというのは学習者に不利益で荷重な負担をかけるため、良くありません。

 

例えば、これは難関校の二次試験では特に顕著ですが、特に記憶しておく必要のない、辞書で調べれば済むような単語まで記憶しているかどうかを試すような出題が中心になっています。これは読解問題にも見られ、読解問題であっても単語を知らなければ解けないような問題が出題されています。

 

この傾向は実用英語検定でも同じです。準2級まではそれ程でもないですが、2級以上になると、相当の語彙の記憶量がないと到底、合格できません。

 

また、これは英語に限ったことではないですが、英語の学力を一点刻みで評価することにも問題があります。

 

例えば、センター試験などで、150点取った生徒と160点取った生徒では、確かに後者の方が点数は高いですが、大きい視野で見れば、英語の学力はほとんど変わりません。

 

これくらいは、誤差の範囲で、もう一度、実施した場合、逆転するかもしれないのです。まして、この10点の差で大学の合否が決まったとしたら、これはあまりに無慈悲と言うものです。(>_<) ・・ですが、これが現実ではないでしょうか。最悪の場合、1点差で不合格ということもありえます。何とも、ひどい話です。

 

作問し評価する側がこのような考えなので、現在の中高生も一点にこだわるような、単語の暗記が中心の面白みのない学習に貴重な時間のほとんどを使うようになっています。

 

このような問題をできるだけ解消するためには、単語の記憶力を試すような出題は最低限に留め、読解力や作文力を試すような問題を中心にしてほしいものです。

 

こうすれば、生徒が単語の記憶学習のためにかける時間を減り、もっとゆとりを持って、読解や作文など、本来、取り組むべき学習に十分な時間をかけることができるようになると思うのです。

 

また、単語を無理に暗記しようとすることは、単調な学習になりがちで、英語嫌いの生徒を生み出す原因になっています。単語は、読解の練習しているうちに自然に覚えられるものです。英文を読みながら、どうしても調べてたい単語だけに印をつけて、読み終わってから調べるようにしてみましょう。この方が無理に暗記するよりも記憶に残り易いものです。

 

二次試験では問題数は少なくてもいいので、本格的な読解問題や英作文を出題して実力を試してほしいと思います。ただ、この場合でも一点で合否が決まるような評価はしないでほしいものです。

 

また、評価については、一点刻みの点数で評価するのではなく、得点をランク付けして、ある程度、得点の幅を持って評価するべきだと思います。

 

例えばセンター試験(共通テスト)ではAランク(160点以上)Bランク(159点~140点)Cランク(139点~120点)というようにランク付けします。評価はある程度柔軟にして、基本的には難関校であっても、Cランク以上で合格条件を満たすというように評価すればいいと思います。

 

単語の学習は確かに基本です。しかし、中高で6年間の限られた時間の中で、覚えられる単語の数には限りがあります。試験では、この語彙数の範囲を超えないようにしながら、読解や英作文を中心に問題を作成し、この範囲内で生徒の学力を測ってほしいものです。

 

今回はここまでにします。

 

ではまた(^.^)/~~~