日本人のためのより良い英語教育を考えるブログ

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コミュニケーションを目標にした中高英語教育は、はっきり不適切

こんにちは。久しぶりの投稿です。

 

私たちは中高生の英語学習の目標を見直さなくてはなりません。一部のエリートを除いて、ほとんどの中高生はコミュニケーションを目標にしなくてもいいのです。英語教育は大きな転換点に来ていると思います。

 

現行中学校外国語の教育の目標は・・

第1 目 標
 外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語
による聞くこと,読むこと,話すこと,書くことの言語活動を通して,簡単
な情報や考えなどを理解したり表現したり伝え合ったりするコミュニケー
ションを図る資質・能力を次のとおり育成することを目指す。

 

・・と「コミュニケーション」という言葉が二度も出てきますが、これはもう、はっきり、不適切と言っていいでしょう。

 

なぜなら、言葉というのはコミュニケーションのための道具であり、まず、道具を作ることから始めなければなりません。そのためには基礎的な単語を覚え、文法を理解し、発音を身に着けなければなりません。さらにコミュニケーションのためには、言葉を使いこなせるようにならなくてはならず、そのためには、実際に使って、試行錯誤という経験を多く、積まなければなりません。その過程においては莫大な時間と労力が必要であり、3年、6年という限られた時間、しかも週当たり3~4時間という中で身に着けることは到底不可能であるからです。

 

つまり、確かにコミュニケーション能力が身に着けられればいいのですが、それは想像以上に難しいことであって、一部の恵まれた中高生が達成できるということがあっても、大部分の中高生にとっては極めて困難な目標だと言えるのです。

 

ですから、ほとんどの中高生にとっては、基本的な単語を記憶し、意味を日本語で理解し、基本的な文法を理解し、英文の読み方(正しい発音ではない)が分かり、意味が

分かれば、それで十分なのです。もし、コミュニケーションまでたどり着きたい人は、卒業後に個人的に努力すればいいのです。

 

現状のままでは、中高生の皆さんは理想論を押し付けられて無理、無茶な学習を積み重ねることになり、英語嫌いが益々増えることになるでしょう。早急に現状の目標を適切なものに直す必要があります。

 

今回はここまでにします。 ではまた(@^^)/~~~