日本人のためのより良い英語教育を考えるブログ

学校英語や受験英語の学習を更に充実させるためのアイデアを提供します。

見えてきた現在の学校英語学習の問題

おはようございます。

今回は現在、中学校や高校で行われているいわゆる、学校英語の問題がはっきり分かったので、お話したいと思います。

 

前回は学校で学ぶ英語と生活の中で使う、ツール(道具)としての英語学習は区別するべきだというお話をしました。

 

ここで、分かり易いように、英語学習を自動車運転免許取得に置き換えてみたいと思います。

 

自動車運転免許を取るには実技と学科を学び、一定時間の講習を受けて、試験に合格しなければなりません。

 

英語学習においては学科=教科書での学習、実技=発音や英会話の学習 に置き換えられます。

 

学科も実技も大事な学習で、どちらを欠いても自動車を安全に運転することはできません。これは英語学習についても同じで、英語を生活のツール(道具)として使いこなせるようになるためには教科書の学習も発音や英会話の学習も大事です。

 

しかし、ここで大きな違いがあります。学校での英語学習は教科書の学習が中心であり、発音や会話の練習には十分な時間をかけることができません。実際、外国の方に接して英語を使う場面というのはほとんどなく、ALTとの授業でせいぜい週一回、一時間程度です。学校で学ぶ英語は英単語の日本語訳を覚えたり、英文法を理解して、それを基に日本語訳を考えたり、英作文をしたりすることが学習の中心になっています。

 

これを自動車運転免許教習に置き換えてみると、学科の教科書の学習がほとんどで、実技として車を運転する機会はほとんどないということになります。これでは、十分な運転技能を身に着けることは、到底、不可能なはずです。

 

つまり、ここが日本の学校で行われている英語教育の矛盾です。教科(学科)の学習が中心であるのにも係らず、実技での習熟を求めているのです。これははっきり無理だと言えるでしょう。

 

自動車を公道で安全に運転するためには学科での十分な知識と十分な車の操作練習、そして、実際の公道での十分な運転経験が不可欠です。普通の人でも2年から3年の長い運転経験を経て、一人前のドライバーに成長していくものです。

 

これは英語学習についても同じです。おそらく、ツールとして英語を使いこなすためには少なくとも2、3年、いや、もっと多くの経験と時間が必要かもしれません。

 

現在の学校で行われている英語学習の問題の根源は、ここにあるのだと確信しております。教科の学習が中心であるはずなのに、実技(英会話、ツールとしての英語)の習熟を求めているのです。これは、自動車の学科学習ばかりをやって、「さあ、分かったよね。じゃあ、運転してごらん?上手くできるよね!」と言っているようなものです。それは、はっきり無理と言うものです。生徒も、先生も悲鳴を上げるのが当然なのです。

 

今回はここまでにします。ではまた(^.^)/~~~